ESG投資は儲かる?GPIF資金が入った有力66銘柄のリターンとパフォーマンスを追う

2019年10月27日株式投資

兼業投資家のきむらです。成長株投資をしてます。ESG投資が中長期的にリターンが多くなると聞いて、成長株投資に使えないかなーって思って調べてみました。

2017年の記事ですが、GPIFの資金が多く入るので上昇が強く期待できるESG関連66名柄が一覧になっている記事を見つけたんですね。気になったところを引用しときます。

「GPIFはこの3つの指数に組み入れられた銘柄に広く投資をしています。その構成銘柄はいずれも株価が上がる可能性が高いが、中でも、3つの指数すべてに組み入れられている銘柄はより多くのマネーが入るため、それだけ株高効果は大きい。

①、②、③の指数の構成銘柄はそれぞれ151社、251社、212社もあるが、3つの指数すべてに採用されているのは66社しかない」

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/52876?page=3

ここで書かれている、3つの指数は以下です。

  • FTSE Blossom Japan Index
  • MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数
  • MSCI日本株女性活躍指数

この3つに共通する銘柄が66銘柄あるので、この66銘柄は上昇しやすいのではないか?というのが記事の主張なわけです。

ESG関連の66銘柄は本当に上がったのか?

記事には、GPIFの資金が入ることで確実に上がる!と強気コメントになってますが、個人的には言い過ぎじゃないかと思うので、本当に上がっているのか確認してみとうと思います。

もっとも、2017年から2019年は日経平均が上昇している地合いですから、純粋に上がっている可能性は高いんですよね。 高値を付けていますがチャートを見ると乱効果を繰り返して横ばいの地合いです。日経平均が横ばいでも右肩上がりで上昇していればESG銘柄は上がりやすいと言ってもいいと思うんです。

ESG投資はアクティブ運用にんると思うんですけど、アクティブ運用で重要なのは市場平均よりも高い結果を残しているかどうか。ESG投資が中長期的に有利なのであれば、日経平均よりもパフォーマンスに優れていないと、「市場平均に投資しておけばよかった。」となり、投資する意味があまりなくなってしまいますからね。

そのため、日経平均の上昇幅(%)と各銘柄の上昇幅(%)を確認して、ESG関連銘柄が市場平均よりも投資効率が良いのか確認してみました。市場平均と比較するために、日経平均と各銘柄の2017年9月の終値と2019年9月の終値を比較して、パフォーマンスの良い順に並べています。

日経平均よりも高いパフォーマンスを出したESG銘柄

GPIFの資金が入って上がりやすいと言われている66銘柄についてパフォーマンスを調べると、日経平均よりも高いパフォーマンスを上げた銘柄は、66銘柄のうち21銘柄でした。
※詳細は後述した表を見て下さい

ESG関連の銘柄だったとしても、必ず日経平均より高いパフォーマンスが出せるわけではありませんでしたが、66銘柄中21銘柄が日経平均よりも高いパフォーマンスを出している。そして、約3分の1が日経平均のパフォーマンスよりも良いという数字は、当て物として考えると高い確率と言ってもよいです。

もっとも、期間は2年間と比較的短い期間ですし、途中の高値安値を見ないで単純に終値ベースで確認していますので、かなりアバウトな比較です。それを踏まえても、中長期の投資であれば、ESG銘柄から候補を選ぶのはアリと言えそうです。

なお、このような2点間の終値による比較になったのは、手作業で比較しているため手間がかかり細かい比較が現実的に難しいためです。記事を書いている僕の都合ですね。すいません。。。

それぞれの終値と変化率を出して、上昇した順に並べた表は以下です。

ESG関連ファンド(投資信託)のパフォーマンス

個別株は66銘柄中、21銘柄が市場平均よりもアウトパフォームする上々な結果でした。今度は、ESG関連ETFに連動する投資信託のパフォーマンスを見て行きます。

先ほどと同じで、確認するインデックスは次の3つとします。

  • FTSE Blossom Japan Index
  • MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数
  • MSCI日本株女性活躍指数

FTSE Blossom Japan Indexに連動する投資信託のパフォーマンス

「FTSE Blossom Japan Index」に連動する投資信託は、大和ブロサム(1654)です。

チャートを見ると上げ下げを繰り返しながら、右肩下がりで推移しています。2017年9月の設定から2018年1月までは上昇していましたが、そこからは一転して下げ続けています。直近は反転したような動きですけど、2017年9月の水準まで戻っただけという話もあります。

日経平均との比較です。-10%程度低く乖離しています。市場平均よりも下げているので、ESG投資だからと言って中長期的に有利ってことは無いように見えます。

MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数に連動する投資信託のパフォーマンス

「MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数」に連動する投資信託は、大和ESGセ(1653)です。

大和ブロサム同様に、2017年9月に設定されてから、2018年1月までは上昇していましたが、最近まで下げ続けています。直近では上昇している動きになっていますが、設定時の値段と比べても大きく上昇はしていませんね。

日経平均と比較しても-5%程度下げてます。日経平均よりも低いパフォーマンスになっており、中長期的にESG銘柄が日経平均よりもパフォーマンスが良いという話にはならないようです。

MSCI日本株女性活躍指数に関連した投資信託のパフォーマンス

「MSCI日本株女性活躍指数」に連動する投資信託は、大和WIN(1652)です。野村女性活躍(2518)もありますが、こちらは設定時期が遅く本記事の趣旨として違ってしまうので割愛です。

こちらも他2つと同じような動きしています。ESG投資は基本的に設定してから高いパフォーマンスというわけではないようですね。

日経平均と比べても低いパフォーマンスになっています。やはり、ESG銘柄だから中長期的に有利ということは無いようですね。

ESG投資だから中長期的に上がるという事にはならない

ESG銘柄についてみてきましたが、日本株の場合はESG投資だからと言って中長期的に上昇が見込まれるという事にはならないようですね。

個別銘柄の中では、2倍近く株価が上昇した銘柄もありますが、66銘柄中2銘柄ですし、1.5倍以上の銘柄も約5銘柄程度です。

ESG投資関連の投資信託も、すべて日経平均よりも低いパフォーマンスになっているので、市場平均に勝つだけのパフォーマンスは出せていなかったという事になります。

ESG銘柄の中から絞り込むのはアリだと思いますが、ESG銘柄だから中長期的に上昇というものではないようなので注意が必要ですね。